『すべては滋賀にあり』 滋賀県知事 三日月大造のスペシャルコラム|第二回 「マキノ短期居住」

滋賀県知事 三日月大造
雪の残る畑で、野菜の収穫を体験させていただく
 ずいぶん寒さが厳しくなってまいりました。皆さん、いかがお過ごしですか?
 さて、私は、一月十三日から十六日まで、就任以来十回目となる、短期的な移住生活を体験するため、高島市マキノ町へ行ってまいりました。地域の皆さんと語らい、様々な体験をする中で、地域の魅力や可能性を再発見することができました。


野菜の収穫体験


 マキノ町蛭口にある「みなくちファーム」を訪問。六年前にUターンされ、就農された水口さんご夫妻が経営されている農場です。無農薬野菜とマキノ特産の原木椎茸を栽培されています。収穫されるすべての野菜で滋賀県環境こだわり農産物認証と高島市農産ブランド認証制度の認証ランク1を取得。六次産業化にも意欲的な期待の若手農業者です。
 野菜・椎茸の収穫体験や椎茸の菌打ち体験のほか、収穫した野菜を使ったシシ鍋とかまど炊きごはん作りを体験。採れたての新鮮な野菜と、肉厚でふわふわとした食感の椎茸が大変おいしく、何度もおかわりしてしまいました。
 農業は大変で儲からないというイメージを払拭し、やりがいや楽しさを知ってもらいたい、とおっしゃる水口さんご夫妻。今後、私が体験したような農業体験プログラムを本格的に実施される予定とのことで、大変楽しみです。


若手移住者の方と語らう


 昨年十一月にオープンした農家民宿「たらいち邸」を訪問。たらいち邸のオーナーである河野至宏さんは、大学在学中にフィールドワークでマキノ町上開田地区に通われたことをきっかけに、同地区へ移住。住民を通じて紹介された古民家を改修し、農家民宿を開業されました。
 古民家の良さを活かしながら、広々とした過ごしやすい空間で、農業体験や里山料理体験などのプログラムも用意されています。
 河野さんら若手移住者の方、同地区で移住者の支援に関わる方々と意見交換をさせていただきました。
 同地区では、住民がまさに親代わりのようになって生活や地域のことなど全般にわたって移住者をサポートされています。移住者の皆さんも安心して生活されているとのことでした。
 人口減少が進む中で、高齢化や世代交代、家屋や土地などの引継ぎとその活用は喫緊の課題です。マキノ町上開田地区での取り組みは課題解決に向けた一つのモデルであると感じました。
 今回の短期居住でも、地域の皆さんから多くの学びや刺激をいただきました。いただいたご意見や私自身が体験、実感したことを今後の県政に活かしてまいりたいと思います。

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