『すべては滋賀にあり』 滋賀県知事 三日月大造のスペシャルコラム|第二回 「マキノ短期居住」

滋賀県知事 三日月大造
熱心な参加者が多く、楽しいひと時でした
 「近江を制する者は天下を制す」この言葉をご存じの方は多いと思います。近江は古くから歴史上の様々な争乱の舞台となってきました。戦国時代のロマンを感じさせる城跡の数は、県内に約千三百。全国でも四番目の多さです。国宝彦根城や浅井三姉妹ゆかりの地である小谷城跡など、全国的によく知られているもののほか、城跡や古戦場など多くの戦国遺跡が県内には残っています。これらの魅力を皆さんに広くお伝えするため、滋賀県では、「戦国の近江」地域の魅力発信事業に取り組んでいます。東京でのシンポジウム開催のほか、連続講座「近江の城郭」として、毎年テーマを決めて、県内の城跡等の現地探訪を実施しています。今年度のテーマは、「信長の城と戦国近江」。小谷城跡、大溝城跡に続いて、一月に開催された第三回の坂本城跡の現地探訪に私も参加してきました。


湖南の要〜坂本城跡


 坂本城は、1571年(元亀2年)〜1572年(元亀3年)に、明智光秀が築いた水城です。当時、来日していた宣教師ルイス・フロイスが安土城に次いで立派な城であったと記していたそうです。しかし、残念ながら、現在は湖中に一部の石垣を残すのみで、坂本城の全容はほとんどわからないままです。現地探訪の当日は、小雨のぱらつく中でしたが、百名ほどの参加者の皆さんと、坂本城と城下町の痕跡をたずねて、大津市下阪本を歩きました。地元で活動されている「坂本城を考える会」の皆さんのご協力により、歴史的な解説や興味深い話をたくさん聞かせていただき、往時に思いを馳せる、貴重な経験ができました。折しも、来年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公は明智光秀です。ドラマの放映も見据え、多くのお客様をお迎えできる準備も進めてまいりたいと思います。


信長が築いた安土城


 そして、「信長の城と戦国近江」のテーマで忘れてはならないのが、安土城です。全国的に高い知名度を誇っているにもかかわらず、安土城もまた、多くの謎に包まれた城です。滋賀県では、築城開始から四五〇年目を迎える二〇二六年をターゲットイヤーとして、来年度から「幻の安土城」復元プロジェクトに取り組む予定です。NHK大河ドラマをきっかけに、全国的な戦国ブームも期待されます。
 これを機に、安土城の魅力を広く発信し、観光や歴史・文化などの面から機運を醸成するとともに、安土城復元に向けて調査や検討を行っていきたいと考えています。皆さん、ぜひ、一緒に盛り上げていきましょう!

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